長期経済展望のテーマ:断裂する世界とレジリエンス
世界経済はもはや、グローバル化や統合の深化という従来の路線を、順調にたどることができなくなっています。カナダのマーク・カーニー首相の言葉を借りれば、世界は第二次世界大戦後のルールに基づく体制からの単なる移行ではなく、「断裂 (rupture) 」を経験しています。
PIMCOは昨年の長期経済展望「分断の時代」の中で、政治と経済の従来の関係が逆転し、政治と保護主義が経済の結果をますます左右するようになっていると指摘しました。そして、分断が独立したボラティリティの要因となってビジネスサイクルを形成し、企業、セクター、国にわたって明確な勝者と敗者を生み出すと警鐘を鳴らしました。それ以降、世界は次のような重要な変化を経験しています:
- 貿易および経済安全保障を巡る対立の激化
- これらのショックにもかかわらず(少なくとも現時点では)持続している世界経済の成長
- 大規模なAI投資ブーム
- 質の低いプライベート・クレジットおよび不透明な金融構造におけるストレスと歪みの顕在化
本稿執筆時点において、世界経済は、中東における紛争に直面しており、この紛争は史上最大級の原油供給ショックの一つを引き起こしています。その影響は短期的にはインフレ的である一方、このショックは時間の経過とともに、需要の減退および成長減速の可能性も示唆しています。
レジリエンスが試される局面
地政学や世界経済の分断、AIに関連する複数の重要な要因が、今後5年間にわたり世界経済および金融市場を左右すると考えています。
地政学リスクは現実のものとなっています。中東における出来事は、限られた重要な要衝での混乱に対する、世界のエネルギーおよび貿易ネットワークの脆弱性を明らかにしました。インプライド・ボラティリティに織り込まれていたリスクプレミアムは、実際の事象を通じて試されています。こうした動きは予測を一層困難にし、最悪のシナリオが回避された場合でも、断続的に市場へのストレスが継続する可能性が高まっています。
分断のペースは加速しています。各国政府は、経済の動向をより直接的に左右する役割を強めており、従来の産業政策の枠組みを超えて、経済安全保障というより広範な目的に向けて国家の関与を拡大しています。貿易制限、輸出規制、補助金、外国投資審査、政府調達は、現在では経済戦略の中核的な手段となっています。また、米国、中国、欧州、そして存在感を高める中堅国グループは、それぞれ異なる経済安全保障モデルを追求しています。サプライチェーンは、効率性だけでなく、レジリエンスと安全保障の観点からも再構築されています。
AIは新たな段階に入りました。AI投資は現在、マクロ経済活動を左右する規模に達しています。AIインフラの整備に加え、防衛支出の増加およびエネルギー安全保障への投資拡大により、今後5年間で世界の設備投資は約14兆ドル押し上げられる可能性があります(図表1)。
データセンター、処理能力、電力インフラへの設備投資は、企業のバランスシートとセクター構造を再形成しています。生産性向上による恩恵は、多くの投資家の想定よりも早く現れ、より強いディスインフレ効果をもたらす可能性があります。同時に、AIは企業間、業種間、資本構造間のばらつきを拡大させています。
これらの要因は相互に独立したものではありません。分断が進む環境は、国を代表する企業(ナショナル・チャンピオン)への支援や国家によるインフラ提供を通じてAI投資を加速させています。一方でAIは、コンピューティング能力やエネルギーを戦略資産化することで、分断を強化しています。さらに、地政学リスクがこれら双方に重なり、基本シナリオに対してより一層ファット・テールの拡大を伴う長期的な環境を形成しています。
地政学、国内政治、産業政策は、もはや経済を一時的に混乱させる外的要因ではありません。これらは経済成長、インフレ、市場リターン、ボラティリティを左右する中核的な要因となっています。投資家にとっての意味合いは、ボラティリティの上昇にとどまらず、幅広い資産クラス間におけるリターンのばらつきの拡大にも及ぶ可能性があります。
エネルギーと不確実性
安全保障同盟の行方を巡る不確実性は、成長の下振れリスクを高めています。貿易、決済システム、エネルギーの供給はいずれも国家戦略の手段となっています。その結果、ショックは従来よりも迅速に、かつ市場への影響も大きくなりながら波及する可能性があります。
エネルギーは、この不確実性の中心に位置しています。エネルギー安全保障は、経済安全保障、防衛能力、ならびに人工知能のようなエネルギー集約型技術の活用と切り離して考えることはできません。想定されるシナリオの振れ幅は大きく、経済成長を下押しすると同時にインフレ圧力を高める「エネルギー価格の高止まりシナリオ」から、供給サイドの調整が加速する、あるいは需要が急激に落ち込むケースにおける「急激なディスインフレシナリオ」まで考えられます。いずれの展開となっても、エネルギー市場における地政学的リスクプレミアムは、長期的に高水準で推移するとみられます。
PIMCOの基本シナリオと比較して、世界成長のリスクは下方に偏っています。とりわけ主要なエネルギーの要衝に影響を及ぼすような形で、紛争が拡大あるいは長期化した場合、政策の判断ミスや市場の非線形的な反応につながる可能性が高まります。このような環境では、不確実性そのものがマクロ変数となって投資行動に影響を与えるとともに、レジリエンスの重要性を一層高めます。
中国:制約下での移行
中国では、長期的により低い成長モデルへの不可避な移行が続いていると考えています。それと同時に、年間の成長目標を維持しつつ、戦略産業の主導権確立に向けた積極的な取り組みが進められています。米国との貿易摩擦は依然として緊張状態にある中で、中国の輸出能力は引き続き世界のモノの価格に対してディスインフレ圧力を与えています。その一方で、政府債務残高の増加と財政余地の制約により、政策当局が需要面からの景気刺激策を講じる余地は限定的となっています。
中国は引き続き、世界的な分断構造を左右する中核的な存在であり、世界的なディスインフレの源泉です。また、国際貿易や安全保障の議論において行使し得る、重要な戦略的・地経学的な影響力を有しています。
エマージング市場:異例の転換点
米ドルのリバランス、サプライチェーンの再編、エネルギー安全保障への投資、AIインフラの整備といった、先進国における断裂をもたらしている要因と同様の力が、エマージング市場の国債および社債発行体において、選別された投資機会を生み出しています。信頼性の高い中央銀行、コモディティ輸出能力、およびグローバル・サプライチェーンにおけるシェア拡大を可能とする規模を有する国々では、ファンダメンタルズが先進国の低格付け発行体に近づき、場合によってはそれを上回る動きも見られます。
AIの到来
AIはもはや不確定要素ではなく、PIMCOの長期経済展望の中核を成す要素として位置づけられます。投資はすでに需要を再形成しており、生産性向上の恩恵は多くの投資家の想定よりも早く現れる可能性があります。時間の経過とともに、特に労働コストの圧縮と効率性の向上を通じて、AIは多くのセクターでディスインフレ要因となる可能性があります。
投資家にとって重要なのは、単に恩恵を受ける主体を特定することではなく、ばらつきが拡大していること、そしてポジショニングが不十分で高レバレッジの企業がより一層リスクにさらされている点を認識することです。
金融政策と財政政策の余地
中央銀行はあらゆる手段でインフレ期待の安定化に注力すると予想しています。もっとも、パンデミック前の10年間と比べると、中央銀行は将来の景気後退局面においてより大きな利下げ余地を有しており、実際にそれを活用し、利下げを行うと見込んでいます。このため、ソブリン債は将来の景気後退局面において、インカムに加えてキャピタルゲインの可能性を提供します。景気後退の歴史的な発生頻度を踏まえると、これは注目に値する点であるといえます(図表2)。
これに対して、ほぼすべての先進国において財政余地は限られています。米国においても、高水準の政府債務残高と持続的な財政赤字が財政余地を制約していますが、PIMCOの基本シナリオでは、米国の財政危機が差し迫っているとは考えていません。さらに、米ドルは当面、世界の基軸通貨としての地位を維持すると見込まれますが、グローバル・ポートフォリオの再配分や実物資産への需要の高まりを受けて、その評価は徐々に調整される可能性があります。
米ドルの基軸通貨としての地位により、米国は他のソブリン発行体よりも高い柔軟性を有しています。多くの先進国において債務は短中期的に持続可能な水準にありますが、米国は現行の政策の下で持続不可能な軌道にあり、問題の先送りが続いています。高水準の財政赤字は、いずれ対処する必要があるでしょう。その間、財政環境の悪化は実質金利の上昇につながる傾向があり、投資家にとってはプラスに作用する可能性があります。
投資への意味合い:リスクを追求するよりレジリエンスを重視
2024年の長期経済展望では、債券利回りが一世代ぶりの水準へとリセットされたことを踏まえ、タイトルを「債券利回りの優位性」としました。その後2年が経過して、この見方は一段と強まったと考えています。地政学、経済、制度の面で断裂が進む世界において、リスクを過度に追求せずにレジリエントなポートフォリオを構築する重要性は、ここ数年で最も高まっています。
世界金融危機後の低利回り環境は、歴史的にみても例外的な局面でした。近年の世界的な利回りのリセット(図表3)により、株式バリュエーションやプライベート市場のレバレッジに起因する不確実性が高まる中、債券はリターン創出とショック吸収の双方の役割を回復しています。
この利回りの「緩衝材」は、債券に長期的な優位性をもたらし、幅広い潜在的なシナリオにおいて力強いパフォーマンスの機会を提供します。
- AI関連の効率性向上によるディスインフレ圧力
- AI関連の効率性向上が期待を下回り、株式主導の経済成長の減速につながる可能性
- 成長ショックにより中央銀行の利下げにつながるシナリオ
かつて債券投資家は、魅力的な利回り、高い信用力、分散効果といった望ましい特性の中から、いずれかを選ばざるを得ない場合が多くありました。足元の環境では、これらの特性を同時に享受できる可能性があります。
PIMCOの長期経済展望における重要な投資上の含意は、リスクを回避すべきということではなく、投資家はリスクに対して適切なリターンを得るべきであるということ、そして合理的な長期リターンを実現するために過度なリスクを取る必要はなくなっているという点です。質の高い債券は、より低いボラティリティのもとで、長期的な株式リターンと競合し得るインカム水準を再び提供する可能性があり、特に景気後退局面において、幅広いシナリオに対応する高い潜在力を有しています。ファット・テールが拡大する環境において、こうした特性は重要です。
債券の絶対的・相対的なバリュープロポジション
複数年の投資期間で見ると、債券リターンは歴史的に投資開始時の利回りに大きく左右されてきました。現在、その投資開始利回りは魅力的な水準にあります。信用力の高い債券の代表的なベンチマークであるブルームバーグ米国総合指数およびグローバル総合指数(米ドルヘッジ)は、2026年6月4日時点でそれぞれ約4.71%、4.75%の利回りとなっています。
これを基準とすると、グローバル運用を行う投資家は、クオリティや流動性を大きく損なうことなく、現地通貨ベースで5〜7%の利回りを有する分散ポートフォリオの構築を目指すことが可能です。債券利回りは、わずかなリスクの増加に対して、キャッシュと比較して依然として魅力的に見えます。
株式との比較は一段と鮮明となっています。株式のバリュエーションは依然として歴史的水準と比べて高く、株式リスクプレミアムは(特に米国において)戦後のレンジの下限近くにあると考えられます(図表4)。
株式市場の調整が差し迫っていると示唆しているわけではありませんが、リスク調整後リターンの指標である、質の高い債券の予想シャープレシオは、ここ数年で初めて株式と比べて有利な水準にあると考えています。これは、世界金融危機後の低利回り・低ボラティリティの10年間に形成されたポートフォリオ配分を見直す必要性を示唆しています。
多くの投資家において株式への配分が高まっている中、伝統的な「株式60%/債券40%」の配分に、改めて注目すべきと考えています。債券は、インカムの創出、ボラティリティの抑制、そしてリスクオフ局面における下支えとしての役割といった、本来果たすべき機能を再び十分に担うことが可能です。
質の高い債券:注目すべき投資機会
質の高い債券の中でも、PIMCOが最も強い確信を持つ投資機会は、引き続き少数の分野に集中しています。
第一に、中期年限の債券は、利回り、ロールダウン効果、リスクのバランスの観点から、引き続き魅力的です。グローバル債券の利回り曲線において、5年から10年のゾーンは、短期のキャッシュ、財政動向やタームプレミアムに関する不確実性を背景に慎重姿勢が求められる長期ゾーンと比較して、十分なリスク対比のリターンが見込まれます。
第二に、政府系モーゲージ債(MBS)の投資妙味が際立ちます。同セグメントは厚みと流動性のある市場で取引されています。スプレッドは歴史的に見てなお魅力的な水準にあり、信用の質も高く、銀行のバランスシートの安定化やFRBの関与の低下を背景に需給環境も改善しています。PIMCOでは、こうした要因が組み合わさることで、インカムおよび分散の観点から魅力的な機会を提供し得ると考えています。
第三に、世界各国の国債は改めて注目に値します。景気サイクルの連動性は低下しており、各国の金融政策の方向性は分岐しています。グローバル債券への配分は、国際分散の効果と、時間の経過とともに向上が期待されるリスク調整後リターンの恩恵をもたらす可能性があります。また、国別のアクティブな選択やイールドカーブのポジショニングといった機会を創出します。これらは、グローバルな金融緩和が同時に進行していた局面ではほとんど存在しなかったものです。こうした機会には、信頼性の高い政策と強固なファンダメンタルズを有する新興国も含まれます。現在の投資開始利回りの水準を踏まえると、グローバル債券への投資は、より高いインカムの獲得と分散効果の双方に寄与することが期待されます。米国が長期的に持続不可能な債務軌道にある中で、米国以外の債券への投資は、分散の観点から有効な選択肢となり得ます。
最後に、インフレ連動債や厳選された実物資産は、レジリエントなポートフォリオにおいて重要な役割を果たします。インフレの分布の裾野が広がり、エネルギーを巡る地政学リスクが高まる中、歴史的に見てもプラス圏にある実質利回り(インフレ調整後)は、ボラティリティの影響を大幅に緩和する可能性があるでしょう。なかでも金(ゴールド)は、法定通貨への信認が十分でない環境において、中立的な価値の保存手段として引き続き機能しています。
クレジット:ばらつきこそが投資機会
クレジット市場は全体として、依然として良好なシナリオを織り込んでいます。投資適格債、ハイイールド債、プライベート・クレジット市場のいずれにおいても、長期的な不確実性が高い中で、クレジットスプレッドは歴史的なレンジの下限近くにあります。PIMCOでは、これを底堅さとしてではなく、警戒感の希薄化と解釈しています。
長年にわたる潤沢な資金供給と「押し目買い」の行動により、与信基準の緩和、高レバレッジ、変動金利型構造の広範な活用が進みました。足元では、信用損失サイクルが到来しています。特に、信用力が低く景気動向の影響を受けやすい企業クレジットに対しては慎重な見方を維持しています。また、経済が堅調であっても、AIによる変化は旧来型企業、特に高レバレッジ企業に対して大きな影響を及ぼすとみています。
経済成長が減速し、借り換えコストが高止まりする中で、ストレスが顕在化しつつあります。特に、プライベートの企業クレジットやミドルマーケットのダイレクト・レンディングの分野で顕著です。満期延長や、借り手が新たな負債で返済を行うことを可能にするPIK(現物支払い)構造の増加が見られます。PIMCOでは、より実体的なデフォルト・サイクルが進行しているとみており、投資家は過去に見られたような迅速な回復パターンが同様の確度で再現されることを期待すべきではないと考えています。
これに対して、アセット・ベースド・ファイナンスの分野では、より魅力的なリスク調整後リターンの機会が見られます。設備ファイナンス、消費者向け融資、住宅ローン、不動産クレジット、厳選されたインフラ・ファイナンスなどの分野は、強固な担保、細分化された分散、ならびに企業収益への依存度が相対的に低いキャッシュフローの恩恵を受けています。現在のバリュエーションにおいて、これらの特性は、インカムとダウンサイド・プロテクションの優れたバランスを提供するとみています。
ファイナンシャル・エンジニアリングの動向に注目
資本がより希少となり、バランスシートの成長を模索する動きを背景に、ファイナンシャル・エンジニアリング(金融工学を活用した仕組みの設計)の活用は一段と加速すると見込まれます。こうした動きは、プライベート・クレジット、プライベート・エクイティ関連構造、保険会社のバランスシートにおいて特に顕著であり、高利回り資産を確保するインセンティブが強く働いています。また、パッシブ運用やレバレッジを用いて、市場で十分に確立されていない領域のエクスポージャーを提供するなど、より専門的な上場投資信託(ETF)にもその動きが見られます。これをシステミックなものとは見ておらず、世界金融危機に先行したリスクの蓄積との類似性もないと考えますが、十分な注意が必要です。
クレジットの選別が重要であり、投資家は流動性提供の対価を得るべきです。投資適格格付けが付与されているからといって、必ずしも投資適格に見合うリスクであるとは限りません。特に、基礎となる資産の耐性ではなく、ストラクチャーに依存した格付けには注意が必要です。AI関連の高度に組成された資金調達や再保険スキームについては、特に慎重な分析が求められます。
一方で、AIインフラの整備は、特に債券やローンの分野で大規模な資金需要を生み出しており、規律と規模を備えた貸し手にとっては投資機会となっています。実物資産に対する担保権や強固な契約条項を有する案件に焦点を当てることで、リスクを抑制しつつ安定的なリターンを追求することが可能です(詳細は、2026年5月29日付の経済・市場コメント「AIインフラ向け投資ブームの中で問われる投資の規律」を参照)。
エマージング市場に広がる投資機会
現在、現地通貨建ておよび外貨建てのエマージング市場における投資開始利回りは、過去10年以上で見ても特に魅力的な水準にあります。また、米ドルが長期的な下落トレンドに入る展開となれば、エマージング市場の現地通貨建てリターンにとって、歴史的に最も強力な追い風の一つとなる可能性があります。
エマージング市場は、リスク管理のツールとして過小評価されています。ポイントはシンプルです。エマージング市場は多くの場合、同一デュレーションの先進国債と比べて明確に高い利回りを提供することが可能です。さらに現在のマクロ環境において重要なのは、先進国で生じている混乱そのものに対して、エマージング市場がポートフォリオの分散手段を提供している点です。米国の財政動向、ドルのリバランス、先進国の政策不確実性がポートフォリオの主要なリスクの源泉となる状況において、エマージング市場への投資は、単なる利回りの源泉にとどまらず、真のヘッジ手段となり得ます。
外貨建て市場では、特にコモディティ輸出国のフロンティア国や投資適格のソブリンおよび準ソブリンにおいて、固有リスクを十分に上回るスプレッドが見込まれます。パブリック市場にとどまらず、インフラ・ファイナンス、アセット・ベースド・レンディング、国際開発金融機関(DFI)との連携によるストラクチャーを含むエマージング市場のプライベート・クレジットおよびストラクチャード・ファイナンスは、エマージング市場特有の利回りとアセット・ベースの担保規律を併せ持つ、拡大する投資機会となっています。
総括
断裂を経験した世界において最も重大な投資上の誤りは、十分な対価が伴わないリスクを追求することです。PIMCOは現在の利回り環境が、魅力的な代替手段を提供していると考えています。
流動性の高い質の高い債券を軸に、クレジットでは質の向上を重視しつつ、幅広い国際分散と実物資産およびアセット・ベースド・ファイナンスへの選択的な配分を組み合わせることで、レジリエントなポートフォリオが構築されます。今後5年間は、大胆な姿勢よりも規律の高さが、リスクの追求よりもレジリエンスの重視が重要となるでしょう。
2026年PIMCO長期経済予測会議(セキュラー・フォーラム)ゲスト・スピーカー略歴
デイビッド・チェン
モルガン・スタンレーのグローバル・テクノロジー・インベストメント・バンキング責任者
ジム・コベロ
ゴールドマン・サックスのグローバル株式調査部門責任者
J.R.ギベンズ
ハイランダー・パートナーズのプリンシパル。元米国財務省および米国国防総省勤務
タイラー・グッドスピード
エクソンモービルのチーフ・エコノミスト、大統領経済諮問委員会の元委員長
アンディ・ラペリエール
パイパー・サンドラーの米国政策責任者、コーナーストーン・マクロの共同創設者
ルース・ポラット
アルファベットおよびグーグルの社長兼最高投資責任者
ジーナ・ライモンド
外交問題評議会特別研究員、元米国商務長官、元ロードアイランド州知事
ケネス・ロゴフ
ハーバード大学経済学教授、元国際通貨基金(IMF)チーフ・エコノミスト
ベン・サミルド
アブダビ投資評議会の最高戦略責任者、フューチャー・ファンド・マネジメント・エージェンシーの元最高投資責任者
ルチル・シャルマ
ロックフェラー・インターナショナルの会長、ブレイクアウト・キャピタルの創設者兼最高投資責任者
シルヴァーナ・テンレイロ
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの経済学教授、元イングランド銀行金融政策委員会委員
経済や政治問題に関する世界的に著名な専門家で構成されるチームです。
PIMCOの経済予測会議について